折紙の書籍を語る上で、やはりこれは絶対外せないでしょう。
幸運にも出会えてよかった!そんな一冊です。
設計折紙のパイオニア(異論のある方は居ないでしょう)、前川淳氏による作品集。
氏の作品の構造を笠原邦彦氏が読み解き、解説を加えながら折り方を紹介してゆくという構成となっています。
僕が「ビバ!おりがみ」を手にしたのは20歳の頃。
その頃僕は完全に折紙から離れていたんですが、偶然TV(恐らくTVチャンピオンだったのでしょう)でチラリと写真の作品「悪魔」を目にし、「今の折紙はこんな事になっていたのか!」ととにかく驚きました。
これが切り込みを入れる事無く、一枚の正方形から折られているとは信じられませんでした。
それから本書を手に入れるまでにさして時間はかかりませんでした。
近所に地元では有名な老舗の古本屋があり、あっさりと見つかったんですね。
しかも「とべバッタ」と「はらぺこあおむし」の間にあったという(笑)
当方所有分は1989年の新装版で、1983年の初版は、表紙の悪魔のカットを斜めでなく正面から捉えたものとなっています。
サンリオから発行されている事にも驚きです。
同社はキティちゃんの折紙本なんかも出版していましたね。
ステップを追って、イージーなものからページ後になるに従って複雑な作品が紹介されてゆく構成となっており、悪魔の折り方が紹介されるのは一番最後。
無謀にもいきなり悪魔に挑戦しましたが、やっぱり無理でしたね。
数日かかったと記憶しています。
この悪魔、折り方自体は決して簡単ではありませんが(慣れると楽しく折れます)、デザイン、構造含め、普遍的な折紙作品だと思います。
‥色々カッコいい事を言いつつも、折紙設計の概念について僕は未だ良く分かっておらず、結局勘や経験に頼って創作をしていたりします。
裏表紙。背中側のディティールにも抜かりが無い事が分かります。
0 件のコメント:
コメントを投稿